ラベルでわかる食の環境影響

食品の「内容量」表示に注目!無駄を減らす買い物と環境への配慮

Tags: 食品表示, 内容量, 食品ロス, 環境負荷, 買い物

普段の買い物で見かける「内容量」表示

スーパーやコンビニエンスストアで食品を選ぶ際、私たちは様々な情報が記載された食品表示を目にします。原材料名、アレルギー表示、賞味期限や消費期限など、確認するべき項目は多岐にわたります。その中で、もしかしたらあまり深く意識したことがないかもしれない項目が「内容量」の表示です。グラム(g)、ミリリットル(ml)、個数など、その食品がどれくらいの量入っているかを示しています。

この「内容量」表示は、私たちが日々の買い物を通じて環境への配慮を実践する上で、意外と重要なヒントを与えてくれます。内容量を確認し、賢く選択することが、食品ロスを減らし、資源の消費を抑えることにつながるのです。

内容量と食品ロスの関係を考える

食品ロスは、まだ食べられる食品が捨てられてしまうことです。家庭から出る食品ロスも多く、これは資源の無駄遣いであるだけでなく、環境にも大きな負荷をかけています。捨てられた食品は、焼却する際に温室効果ガスを排出したり、埋め立て地に送られるとメタンガスを発生させたりします。

食品ロスを減らすために、「内容量」表示はどのように役立つのでしょうか。それは、自分の家庭で使い切れる量を見極めるための情報として機能するからです。

例えば、パンの場合、食パンなら「〇枚入り」、個包装のパンなら「〇個」と表示されています。牛乳やジュース、調味料なども「〇ml」や「〇L」と様々なサイズがあります。お菓子やスナック菓子も、「〇g」や「〇袋入り」といった表示があります。

ついつい「大容量の方がお得だから」という理由で大きなサイズを選んでしまいがちですが、使い切れずに傷ませてしまったり、食べきれずに捨ててしまったりすれば、結果的に無駄が生じます。これは食品ロスとなり、家計にとっても環境にとってもマイナスです。

「内容量」表示を確認し、家族構成や日々の食事の量、保存できる期間などを考慮して、無理なく消費できるサイズを選ぶことが、食品ロス削減の第一歩です。例えば、一人暮らしなら小さめのパックの牛乳を選ぶ、少量しか使わない調味料はミニサイズにするなど、内容量を基準に判断する習慣をつけることが大切です。

内容量とパッケージ・資源消費の関係

内容量と関連して考えたいのが、食品のパッケージ、そしてそれに使われる資源です。

同じ量の食品でも、大容量のパックと小容量のパックがいくつかある場合を比較してみましょう。例えば、個包装されたお菓子が10個入った袋と、同じお菓子が2個ずつ5つの小袋に分かれている場合です。総量や個数は同じでも、後者の方が多くの包装材(プラスチックや紙など)を使用しています。また、同じ重量の食品を運ぶ場合でも、小分けされたパッケージが多いと、輸送効率が悪くなることも考えられます。

大容量のパックや、エコパック、詰め替え用などが用意されている食品もあります。「〇〇g増量中」といった表示がある商品も、内容量あたりのパッケージ使用量を減らすという点では環境負荷低減に貢献していると言えるかもしれません。

もちろん、個包装には品質を保つ、分けやすいといったメリットもあります。しかし、環境負荷を意識するなら、内容量表示と合わせてパッケージの種類にも注目し、無駄の少ない包装を選んでみるという視点を持つことが有効です。

日々の買い物で「内容量」を意識するヒント

小さな一歩が環境負荷低減につながる

食品の「内容量」表示に注目し、日々の買い物で量とパッケージを意識することは、食品ロスを減らし、プラスチックなどの資源消費を抑えるための身近な行動です。

一つ一つの商品の内容は小さな違いかもしれませんが、それが積み重なることで、家庭から出るごみが減り、食品の生産や輸送にかかる環境負荷の低減にもつながります。

今日から食品の「内容量」表示を意識して、環境に配慮した賢い買い物を始めてみませんか。